エアコン取替・クロス張替工事中に判明した耐力壁損傷の是正|雨漏れ・断熱も同時に改善(高槻市)

工事内容

・エアコン取替
・クロス張替

当初は、エアコンの入替と内装仕上げのみの予定でした。

着工前に気になった点(クラック)

工事着手前から、天井と壁にクラック(ひび割れ)が多数見られました。
表面だけを補修して終わらせるのではなく、工事の工程上確認できる範囲で原因もチェックする方針で進めました。

解体中に判明した問題(耐力壁の損傷)

既存エアコンを撤去し、配管の穴(スリーブ開口)の内部を確認したところ、
筋交い(耐力壁の重要な部材)の真ん中に穴が開いている状態が見えました。

さらに壁を一部めくって確認すると、

  • 筋交い中央に貫通開口
  • 筋交い下部も、コンセント設置を優先して欠き取り
  • 耐力壁として十分に機能していない可能性が高い状態

となっていました。

クラックの状況とも整合するため、構造的な弱化が影響している可能性があると判断し、是正を行いました。

壁を開けたことで分かった「もう一つの収穫」

今回、クロス張替の工程で壁を開けたことで、予定外でしたが

  • 雨水の浸入跡(雨漏れの形跡)

も同時に確認できました。
表面だけでは分からない部分なので、内部を確認できたこと自体が大きな収穫でした。

対応内容(構造+納まり+快適性)

30mm×90mmから45mm×90の筋交へ取替、強度を上げるために金物も正しく取り付けることで強度を上げています。

厚み50mmのカビの生えた断熱材は取外し、90mmの新しい断熱材へ取替

さらに、構造用合板12mmで補強

構造用合板の上に石膏ボードを張り仕上げています。

山下からひとこと

今回は「エアコン取替とクロス張替」の工事でした。
しかし、開けてみると耐力壁が損傷している状態でした。

エアコンは正常に動いていました。
ですが、「付いている=安全」ではありません。

エアコン工事は、穴を通して配管をつなぐことが目的になりがちです。
ただ、筋交い(耐力壁)に干渉する施工は、住まいの安全性に関わります。

私はエアコンだけを見て工事はしません。
筋交い・耐力壁など、建物の構造まで確認して判断します。
見えない部分こそ、職人の責任だと考えています。

エアコンの穴で耐力壁が弱くなることはありますか?

あります。
筋交い(耐力壁の重要部材)に重なって開口した場合、耐震性能が低下する可能性があります。

すべてが問題になるわけではありませんが、
構造に干渉している場合は確認が必要です。

エアコンが普通に使えていれば問題ないのでは?

エアコンが正常に動いていても、
建物の強度が守られているとは限りません。

「付いている=安全」ではありません。
内部の状態は、撤去や解体のタイミングでしか確認できないこともあります。

壁にひび割れがあるのですが、原因は構造ですか?

クラックの原因は一つではありません。
下地の動き、乾燥収縮、構造的な弱化など複数の要因があります。

表面だけを直すのではなく、状況を見て判断することが大切です。

既存のエアコン穴は必ず補強が必要ですか?

必ずではありません。
しかし、筋交いに干渉している場合は是正が必要になることがあります。

図面や現場状況を確認したうえで判断します。

なぜ断熱材も追加したのですか?

せっかく壁を開けたタイミングでしたので、
解体範囲内に断熱材を施工しました。

構造の是正だけでなく、快適性も同時に改善しています。